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伝統の刺子織りを現在に。
刺し子織りは日本古来より伝わる防火用衣の織りものとして伝わってきました。
大正10年に祖父が会社を興した当時は、まだ刺し子地は手刺しによる手工業に頼っていました。
そこで祖父が取り組んだのが、動力による製織機の開発です。
試行錯誤を重ねた末、翌年には機械織を成功させ、受注が一気に増大したそうです。
それ以来、武道用品の進展に寄与すべく、製品開発に取り組んできました。
とくに平成6年に発表したバイオ加工剣道衣は、従来製品の弱点を克服する新発想としてユーザーの皆様から大好評をいただいています。
バイオ加工によって、伸び縮みの心配がなく、買ってすぐに着ることができ、着心地も手刺しに近い柔らかさ、洗濯しても藍染の色落ちがゆっくり進むので、深い色合いを長く保ちます。
この業界初の試みは、これまでの常識を破る新製品として喜ばれました。
その後、夏用の薄手の剣道着を作ったのをきっかけに、刺し子地をより薄くすることで武道着以外にも使えないか、と開発を進めてきました。
その結果、商品化の運びとなったのが作務衣「和楽」「sasicco」です。
進化する伝統。
そもそも刺し子は、江戸時代から昭和に至るまで、火消しの消防服としても着用されていました。
それくらい生地が厚く、熱から身を守る特性があります。
この特性から、刺し子地は火を使う料理人さんの着物としても適しています。
日本古来のスポーツである剣道や柔道がなくなることはないでしょうが、少子化が進んで需要が下がっていることは確かです。
新しい需要を開拓するに当たって、これまでに培った刺し子の技術を使って、そして今ある設備をより効率的に工夫して使うことによっていろいろなものにチャレンジしていきたいと考えて先ほどの割烹着に使ったのよりも、さらに薄さと軽さを追求した刺し子地を開発し、これを使った高級作務衣を開発に成功しました。
その後さらに商品展開を広げバッグを中心として、帽子・シャツ・ジャケット・ジーンズなどカジュアルウエアの商品も多数開発販売しヒット商品としてユーザー皆様にも認知されるようになってきました。
現在も「sasicco」というブランド展開をしております。
多くの百貨店様、カタログ通信販売商社様にもお取り扱いいただき、新聞やテレビなどのマスメディアにも広く取り上げられることで認知いただき、多くのお客様の手元にお届けすることもできました。
また武道衣においても柔道着が全日本柔道連盟柔道衣規格の合格品となるなど徹底した品質にもこだわっております。
今後も国内自主生産を基軸として、伝統を踏襲し、新しい価値を創造していく所存です。